2023年8月27日日曜日

マイクロマウス用迷路ベースとロボトレース用コース板の自作(2) 塗装

 前回用意した板につや消し黒の水性塗料を塗装.ロボトレース用の板はホームセンターの在庫の都合でMDFで,吸水性が高く塗料の乗りが悪いらしいので事前にシーラーを塗ってから本命の塗料を塗った(ちなみにマウスの板はシナベニヤ合板).また,塗装の途中で表面のざらつきが気になったので,マウス用の板は塗装後に,トレースの板は下塗りが終わった段階でサンドペーパーで軽く削った(たぶん本来は塗装の前に削った方がいい).よく見ると塗りムラや塗料の膨らみがあるが,まあ許容範囲という仕上がりにはなった.


トレースの板は段差対策として床に両面テープで固定して,ロボフェスのカッティングシートを貼り付けて完成(マーカーはまだ貼ってないけど).



マウスの方はスペースの都合で床に固定できない(ロボトレースのコースの上に置いて使いたい),かつロボトレースよりも段差にシビアなため,段差を抑制するためのさらなる作業が必要.

2023年8月18日金曜日

マイクロマウス用迷路ベースとロボトレース用コース板の自作(1) 穴あけ

自宅ではこれまで4×4迷路とプラダン製の凸凹になったロボトレース用コースで調整を行ってきたが,やれることに限界があるのでもっとちゃんとしたコース板を自作することにした.

ホームセンターで45×90の板を6枚買って,マウス用にする予定の2枚はφ4.5mmのドリルで穴をあけた.電動ドリルのバッテリーが完全にへたっていたので,先人に倣って手動でコツコツ穴をあける.壁がはまるか一箇所ずつ確認しながらということもあり先人よりかなり時間がかかってしまったが,それでも40分で25箇所くらいのペースでなんとか終わった.30分で70箇所って作業効率めっちゃいいですね




これから塗装と段差対策(とロボトレースはシート貼りも)を行う必要があるが,手元の機材的に次は塗装をすることになりそう.

2023年8月15日火曜日

関西地区大会2023

今年も関西地区大会に参加してきました.

2018年に制作した機体と今年製作したマイナーチェンジ機の2台でマイクロマウス競技に出場し,マイナーチェンジ機の方で3位を取ることができました(ロボトレースの方は課題内容の決定に深く関わっているので出場自粛).



前作は吸引マウスの中では直進性能がかなり低い方だったため,マイナーチェンジ機ではその部分を重点的に調整していました.今回の課題迷路は直線がかなり多かったため,結構タイムに効いたと思います.

また,例年と同様にロボトレースの設営もお手伝いしたのですが,今年は自由工房の方が組み立てやすいコース板を新調してくださっていて,板の組み立てがかなりスムーズでした.ただ,路面との相性や経年劣化(?少なくともビニールテープは新しいはず)などの影響でカッティングシート・ビニールテープの粘着がかなり弱かったので,この部分は来年までに何か対策しないといけないですね... あと,カッティングシートをどこで切り出すかも考えないといけません...

次はいつも行っている東日本・中部に参加できればと考えているのですが,今年は本業(研究)との兼ね合いで時期的に難しいかもしれません.ロボトレースの1ポイントは取っておきたいので,もしかしたら金沢にエントリーするかもしれません.(一応学生なので学生大会という最終手段もある)

IMUの振動耐性評価

 前回画像を出したICM-20649の評価用基板は実はマイクロマウスの機体になっていて,実戦的な評価に使おうと考えていました.



しかし,どうもICM-20649はマイクロマウスの振動には耐えられないようで,駆動用モータを空転させてみると2.5m/s 相当の回転数でもヨーレートの計測値に致命的なノイズが乗ることがわかりました.ICM-20649のFIFOを利用して全計測値を取得し,マイコン側で独自のDLPFをかけるという対策も試してみたのですが,おそらく生値の段階で飽和しているため,特に改善はしませんでした.




振動源であるモータとIMUを同じ基板上に載せるというマイクロマウスの構造が間違っているのでセンサに文句は言えませんが,これだと厳しい...ということで,今は妥協して前作と同じMPU6500に張り替えて運用しています.ICM-20649と同様のテストを行った結果は以下の通りで,ノイズが一切出ないというわけではないですが,少なくとも5m/s付近までは ICM-20649よりノイズの量が定性的にかなり少ないです.ちなみにMPU6500は特別なノイズ対策などせず,IMU搭載のDLPFを標準の設定(?)で使っています.



というわけで,この機体でのICM-20649の評価は終了し,今は他の要素の検証に使っています.

同じICM-20649を使っているロボトレースの方では振動ノイズは(プロペラや吸引ファンを回しても)(上で書いたFIFOを使ったノイズ対策を行えば)問題になっていないので,振動耐性以外の特性の評価はロボトレースの機体を使って行うかもしれないです.ただし,そのためにはちゃんと平面が出た試走用コースを用意する必要がある...